女性の薄毛・抜け毛の原因と対策
女性の薄毛・抜け毛は、男性の薄毛とは異なる原因や症状がみられます。
遺伝的要因やホルモンバランスの乱れ、ストレスなど、さまざまな原因が考えられますが、適切な対処法を行うことで、その悩みを大きく軽減することができます。
女性の薄毛の発症率は、男性の薄毛と比べて低いとはいえ、20歳以上の女性の約20%が薄毛や抜け毛の悩みを抱えているという調査結果もあります。
女性の薄毛の原因
女性の薄毛の原因は、大きく分けると「遺伝的要因」、「ホルモンバランスの乱れ」、「ストレス」、「生活習慣の乱れ」の4つが挙げられます。
原因1:遺伝的要因
女性の薄毛の最も大きな原因は、男性と同じく「遺伝的要因」です。
ただし、女性の遺伝的脱毛症は、男性の遺伝的脱毛症(AGA)とは異なり、頭頂部から薄くなるのが一般的です。
遺伝的要因による薄毛のパターン
女性の遺伝的脱毛症のパターンは、大きく分けて「女性型脱毛症(FAGA)」と「卵胞性脱毛症(FPHL)」の2つに分けられます。
女性型脱毛症(FAGA)
FAGAとは、「Female(女性の)AGA」(女性男性型脱毛症)のことです。
FAGAは、男性のAGAと同様に、ヘアサイクルの乱れによって発症する薄毛です。
症状は、頭頂部から薄くなり、次第に後頭部や前頭部にも薄毛が広がります。
卵胞性脱毛症(FPHL)
FPHLとは、Female Pattern Hair Lossの略で、日本語では「女性型脱毛症」と言います。
FPHLのほとんどが「びまん性脱毛症」に当てはまります。
びまん性脱毛症は、女性ホルモンの乱れによって発症する薄毛で、前記のFAGAと違い、全体的に薄毛が進行していきます。
原因2:ホルモンバランスの乱れ
女性の薄毛の原因として、ホルモンバランスの乱れも挙げられます。
特に、出産後や更年期にホルモンバランスが乱れることで、薄毛や抜け毛が起こることがあります。
ホルモンバランスの乱れによる薄毛のパターン
ホルモンバランスの乱れによる薄毛のパターンは、大きく分けて「産後脱毛」と「更年期脱毛」の2つに分けられます。
産後脱毛
産後脱毛は、出産後に起こる一時的な薄毛です。
出産後に女性ホルモンのエストロゲン分泌量が急激に減少することで、ヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増えると考えられています。
産後脱毛は、通常は1年程度で改善します。
更年期脱毛
更年期脱毛は、更年期に起こる薄毛です。
更年期には、女性ホルモンのエストロゲン分泌量が減少することで、ヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増えると考えられています。
更年期脱毛は、個人差がありますが、数年かけて進行することがあります。
原因3:ストレス
ストレスも、女性の薄毛の大きな原因の一つです。
ストレスによってコルチゾールなどのホルモンが分泌され、これが毛髪の成長を阻害すると考えられています。
ストレスによる薄毛のパターン
ストレスによる薄毛のパターンは、大きく分けて「急性ストレス」と「慢性ストレス」の2つに分けられます。
急性ストレスによる抜け毛
急性ストレスによる抜け毛は、ストレスが加わった直後に起こる一時的な抜け毛です。
ストレスが解消されると、通常は数ヶ月程度で改善します。
慢性ストレスによる薄毛
慢性ストレスによる薄毛は、ストレスが長期間続くことで起こる薄毛です。
個人差がありますが、数年かけて進行することがあります。
原因4:生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも、女性の薄毛の原因となる場合があります。
不規則な生活や偏った食事、喫煙や飲酒などが、薄毛や抜け毛のリスクを高めます。
生活習慣の乱れによる薄毛
不規則な生活による抜け毛
不規則な生活によって、ヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増えると考えられています。
不規則な生活による抜け毛は、通常は生活習慣を改善することで改善します。
栄養不足による抜け毛
栄養不足によって、髪の毛を作る材料が不足し、抜け毛が増えると考えられています。
栄養不足による抜け毛は、通常は栄養バランスの取れた食事をすることで改善します。
その他の原因
女性の薄毛の原因としては、以下のようなことも挙げられます。
- パーマやブリーチなどのヘアケアの乱用
- 長年同じ髪の分け目
- 頭皮の病気
対策
女性の薄毛の対策は、原因によって異なります。
遺伝的要因による薄毛
遺伝的要因による薄毛は、完全に治すことは難しいですが、進行を遅らせることは可能です。
そのためには、生活習慣の改善や栄養補助が重要です。
生活習慣の改善
- 規則正しい生活を送る
- 十分な睡眠をとる
- ストレスを溜め込まない
- 喫煙や飲酒を控える
栄養補助
- 髪の毛に必要な栄養素を摂取する
おすすめの栄養素
- タンパク質
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ビタミンE
- 亜鉛
- 鉄分
これらの栄養素は、髪の毛の成長に必要な栄養素です。バランスよく摂取することで、薄毛・抜け毛の予防に効果が期待できます。
おすすめの食材
- タンパク質:肉、魚、卵、大豆製品
- ビタミンB群:豚肉、鶏肉、レバー、玄米、豆類
- ビタミンC:柑橘類、キウイ、ブロッコリー
- ビタミンE:アーモンド、アボカド、ほうれん草
- 亜鉛:牡蠣、牛肉、チーズ
- 鉄分:レバー、赤身肉、貝類、ほうれん草
これらの食材を意識的に摂取することで、髪の毛に必要な栄養素を補給することができます。
ホルモンバランスの乱れによる薄毛
ホルモンバランスの乱れによる薄毛は、以下のよう行動で改善が期待できます。
- バランスの良い食事を心がける
- 十分な睡眠をとる
- ストレスを溜め込まない
- 婦人科を受診してホルモンバランスをチェックする
ストレスによる薄毛
ストレスによる薄毛は、以下のような行動で改善が期待できます。
- リラクゼーションや趣味など、ストレス解消法を見つける
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動をする
生活習慣の乱れによる薄毛
生活習慣の乱れによる薄毛は、以下のような行動で改善が期待できます。
- 規則正しい生活を送る
- 十分な睡眠をとる
- ストレスを溜め込まない
- 喫煙や飲酒を控える
- 栄養バランスの取れた食事を心がける
ウィッグの活用
ウィッグは、薄毛や抜け毛に悩む女性にとって、自信を取り戻し、おしゃれを楽しむための有効な手段です。
近年は、技術の発展により自然な仕上がりを実現するウィッグが数多く販売されており、自分に合ったウィッグを選ぶことで、周囲に気付かれずに自然なヘアスタイルを楽しむことができます。
ウィッグの種類
ウィッグには、大きく分けて以下の3種類があります。
- フルウィッグ:頭全体を覆うタイプのウィッグです。髪型やカラーバリエーションが豊富で、思い通りのヘアスタイルを実現することができます。
- 部分ウィッグ:頭の一部を覆うタイプのウィッグです。薄毛や抜け毛が気になる部分のみをカバーしたい場合に適しています。
- トッパー:頭頂部を覆うタイプのウィッグです。分け目部分の薄毛をカバーしたい場合に適しています。
ウィッグの選び方
ウィッグを選ぶ際には、以下のポイントを参考にしましょう。
- 用途:普段使い用、特別なイベント用など、ウィッグの使用目的によって適切な種類が異なります。
- 髪質:自分の髪質に合ったウィッグを選ぶことで、自然な仕上がりにすることができます。
- カラー:自分の髪色に合ったカラーを選ぶことで、違和感なく着用することができます。
- 長さ:自分の好みの長さや、ライフスタイルに合った長さを選びましょう。
- 価格:ウィッグは、数千円から数十万円まで幅広い価格帯で販売されています。予算に合わせて選びましょう。
まとめ
抜け毛や薄毛は、多くの女性が悩む問題ですが、諦めずに自分に合った対策を見つければ、自信と笑顔を取り戻すことができます。
まずは、無理せず自分の出来ることから始めましょう。
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